Now Loading...

production

【第6回/全16回 文字数:1160字】

特別出演のキャスティング:アーティストによる再現

line

エキストラ担当のキャスティング・ディレクターであるローズ・ロックは、信ぴょう性を追求するチャゼルの期待に応えるような人物の起用を実践した。その1人がスケッチ・アーティストのポール・カーレの息子、クリス・カーレである。ポール・カーレは1962年にNASAが実施したアート・プログラムに選ばれた芸術家8 人のうちの1人。カーレは40年以上にわたって宇宙事業関連のアートを手掛け、マーキュリー号、ジェミニ号、アポロ号やミッションの様子を描いたデザインを残した。
1969年7月16日の朝、宇宙飛行の準備を進めるアポロ11号の搭乗員、ニール・アームストロング、バズ・オルドリン、マイケル・コリンズと面会したアーティストはポールただ1人だった。
アポロ11号の宇宙飛行士たちが朝食を取る様子や、記録のために宇宙服に身を包んだ姿を描いたポールのスケッチは、息子のクリス・カーレが所有するスケッチブックに残されていた。このスケッチブックは撮影にも使用され、ゴズリング演じるアームストロングたちのスケッチを描くシーンでは、クリスは父ポール・カーレを演じている。

「Go, Flight! The Unsung Heroes of Mission Control, 1965-1992」の著者であるリック・ヒューストンは、ジェミニ8号の飛行時のミッション管制センターでのシーンに登場している。「ジェミニ8号の失敗を管制室で見守るスタッフを演じた。撮影に関われて本当に興奮したし、あのシーンは今まで見たことがないほど驚異的なんだ。キアラン・ハインズと、彼が演じたボブ・ギルルースという人物について語り合ったし、カイル・チャンドラーからは管制室での任務について色々と質問を受けたよ」とヒューストンはコメントする。

ニール・アームストロングの実子、マーク&リック・アームストロングは製作に関わっただけでなく、管制室のシーンでエキストラとしての出演も果たしている。「広報担当のポール・ヘイニーを演じた。NASAに所属する記者の1人だ」とマーク・アームストロングは説明する。
細部にまでこだわるチャゼルを見てリック・アームストロングは、安心して父親の物語を任せられたと言う。「ジェミニ8 号のシークエンスで航空管制官を演じた。この映画に参加した理由は、可能な限り事実に忠実かどうかを確かめるためだった。でもデイミアンやライアン、クレアやその他のスタッフに会って、私と同じくらいに彼らも忠実さにこだわっていることが分かった」

原作の著者であるハンセンも、アポロ11 号の飛行士たちが宇宙船に向かうシーンで、ケネディ宇宙センターの責任者であるカート・ディバス博士としてカメオ出演している。また同じシーンで、エド・ホワイトの娘のボニー・ベア(旧姓ボニー・ホワイト)もカメオ出演を果たした。